クラウドシェアを始めるきっかけ

アピステクノロジー(株)
代表取締役 清水 純一

12-3年前の話しになりますが、私が外資系のソフトウエア会社に勤めていたときに、上司のアメリカ人の社長から話を聞いたことが始まりになります。
アメリカではCIO会というものがあって、同じ産業の会社のCIOが集まって、ITの活用、ITによるコストダウン、競争力のアップ等を議論する場があって、そこで1社(名前をAX社としましょう。)が5000万円をかけて受注システムを構築したとします。同じ産業に属するCIOにとってみればAX社が構築した受注システムは、自社でも当然使用できます。そこでAX社のCIOが弊社の受注システムをCIO会のメンバー企業に安く販売してもいいよ!との話をします。BY社 CF社はすぐに手を挙げて弊社もシステムを刷新する時期に来ているので、AX社の新しいテクノロジーで開発した受注システムは魅力的です。そこでAX社は、新しいシステムを必要とするBY社 CF社に対して2000万円で分けてあげることにしました。
BY社 CF社にとってみれば、一から同じものを開発すると、5000万円かかるものが、2000万円で手に入ります。実に3000万円も安くシステムが入手できるわけです。
一方で、AX社にとってみれば、2社に2000万円で販売するので、4000万円が手に入ります。投資金額5000万円に対して、4000万円の回収ができるわけです。

つまり、CIO会のメンバーは、お互いがWIN-WINの関係になるのです。

なぜ、このような事ができるのかというと、ITはコモディティ化していて、ITそのもので、競争力を付けることはできないとの考えが広がっているからです。
もちろん差別化をするためにITの仕組みを作ることもありますが、受注システムや在庫システム等は、システムそのものが、他社を差別化するものではありません。

日本の企業のTOPのかたで、この辺りの考え方が、システムそのものが差別化要因であると固く信じて疑わない方がいるので、弊社の受注システムを他社に供給するなんて、そのような馬鹿なことはしない!といわれて、コモディティ化しているシステムにお金をかけ続けるわけです。
誰かが発想を変えなければ。。ということで、コモディティ化したシステムをシェアして、開発し提供する側にも、購入し提供を受ける側にもメリットがでる仕組みを提供して、企業の活性化にお役に立ちたいとおもい、クラウドシェアのサイトを立ち上げました。

少しでも、ITの投資を有効に使っていただきたく、システムのシェアの場をご提供していきます。